アコム任意整理の流れと和解相場|利息カット・返済シミュレーション

当サイトの記事は、 司法書士 三浦永二(東京司法書士会/登録番号7300号) が執筆・監修しています。

「アコムを任意整理すると利息がなくなるのか?」「毎月の支払いはどのくらい減るのか?」──

借金問題の相談において、こうした質問を非常に多くいただきます。

アコムの任意整理は「将来利息が0%になるとは限らない」+「分割回数は36回が目安」と考えてください。

実際の和解条件の相場、任意整理が厳しくなるケースまで、司法書士としての実務経験をもとに詳しく解説します。

参考元:任意整理のイメージ-金融庁

目次

アコムを任意整理すると

アコムは取引期間によって
和解条件が大きく変わります

取引期間が長い

将来利息
0%も可能
分割回数
36〜48回

取引期間が数年程度

将来利息
0%にはならない可能性が高い
分割回数
36回ほど

完全な免除には応じてもらえないことがあります

滞納して発生した遅延損害金は
カットが難しい点にも注意が必要です

このように、アコムの対応は「取引期間」によってシビアに変化します。

さらに、「滞納の有無」「直近の利用状況」「残高」「返済原資(家計の状況)」なども総合的に踏まえて和解条件が厳しく判断されます。

ACマスターカードは、キャッシングだけでなくショッピング利用分も任意整理の対象に含めることができます。

任意整理に応じない・厳しくなる条件まとめ

  • 取引期間が極端に短い(1年未満など)
    • 利息カット不可、短期分割(36回未満)を要求されます。
  • 長期の分割払いを希望した場合
    • 原則として48回(4年)を超える分割払いは認められません。

アコムを任意整理するメリットを比較

任意整理をせずに払い続けた場合と、任意整理をした場合(利息0%で和解できたケース)を比較します。

50万円借入
(利息18%・毎月20,000円返済)

任意整理をしない場合

毎月の返済額
20,000円
完済までの期間
約2年8か月
利息総額
約13万円

任意整理をした場合(36回払い)

毎月の返済額
約13,900円
完済までの期間
3年
利息総額
0円

完済までの期間は少し延びますが
毎月の返済額を約6,100円減らせます

下記の返済シミュレーターで、任意整理をした場合の返済額のシミュレーションが可能です。

残高別に見る36回払い時の毎月の返済額(早見表)

和解が成立し、36回払い(3年)となった場合の毎月の返済目安です。

※長期間の取引があり、利息が0%になったと仮定した概算です。

36回払いになった場合の毎月の返済額

残高30万円
約8,300円
残高80万円
約22,200円
残高100万円
約27,800円
残高130万円
約36,100円

長期間の取引があり
利息が0%になったと仮定した概算です

もし上記の金額の返済を続けるのが難しい場合は、「個人再生」や「自己破産」といった、より根本的な債務整理を検討する必要があります。

複数の会社を任意整理する場合は、アコムだけ返済額が増えたとしても、他の借入の返済額が下がれば任意整理が可能なケースもあります。

どの債務整理が適正かについては以下の記事で詳しく解説しています。

アコムを任意整理する主なデメリット

任意整理には大きなメリットがある反面、生活に影響を与えるデメリットも存在します。

事前にしっかり把握しておきましょう。

起きること

  • アコムのカードローン・ACマスターカードが解約になる
  • 信用情報に事故情報が登録される
    (完済から約5年)
  • 任意整理しない他社のカードも途上与信で解約になる可能性あり

代わりに使えるもの

  • デビットカード(口座から即時引き落とし)
  • スマホ決済(事前チャージ)

アコムのカードは解約になる

任意整理の対象にした業者のカードは使えなくなります。

アコムのカードローンはもちろん、ACマスターカードも解約扱いとなります。

クレジットカードが使えなくても普段の買い物はデビットカードやスマホ決済で代用することもできます。

デビットカードとスマホ決済については、以下の記事でも詳しく解説しています。

信用情報(ブラックリスト)に登録される

任意整理をすると、信用情報機関に「事故情報」として登録されます。

任意整理の手続き中から、借金を完済してから5年が経過するまで影響が残ります。

アコムの任意整理中+完済から5年間
ブラックリストに登録される
任意整理中
完済後5年影響が残る

ブラックリストの影響については以下の記事でも詳しく解説しています。

参考元:信用情報とは-指定信用情報機関のCIC

任意整理手続きの流れ

アコムの任意整理の手続きはどのような流れで進みますか?

まず任意整理を依頼をした時点でアコムからの督促や直接の連絡はストップします。

依頼から任意整理が成立して返済が開始されるまでは3ヶ月~6ヵ月ほどです。

任意整理を弁護士や司法書士の専門家に依頼した後は専門家がアコムとの交渉を行います。

任意整理を依頼した後は以下の流れで手続きが進められます。

1受任通知の送付(返済ストップ)

アコムへ受任通知を送ります。
この時点で本人への督促や連絡が止まり、返済も一時的にストップします。

2取引履歴の確認と和解交渉

2〜3週間で取引履歴が届きます。
2007年6月以前の取引があれば引き直し計算を行い、残高を確定させたうえで、将来利息と分割回数を交渉します。

3和解成立・返済再開

依頼からおおむね3〜6か月で和解がまとまり、合意した条件で返済を再開します。

アコムで過払い金が発生する条件

2007年6月頃まで、アコムは法律の上限を超えるグレーゾーン金利で貸付を行っていました。

この時期から取引がある場合は、借金が大幅に減る、あるいはゼロになって過払い金が返還される可能性があります。

引き直し計算の結果、借金が残れば減額後の金額で任意整理を行い、借金がゼロになって過払い金が出ていれば返還請求に切り替わります。

アコムの過払い金については以下の記事でも詳しく解説しています。

よくある質問

アコムの任意整理は家族や会社にバレませんか?

家族や会社に連絡が行くことはないため、バレる可能性は非常に低いです。

ただし、カード解約等で家族に不審に思われる可能性は考えられます。

任意整理をしてもアコムから再度借り入れできますか?

原則できません。任意整理後の取引再開は信用情報の回復後でも厳しいケースが多いです。

アコムを任意整理後にボーナス返済や一括返済はできますか?

可能です。途中で繰り上げ返済をすると完済が早まり、信用情報の回復も早くなります。

アコム以外の借入も一緒に任意整理できますか?

もちろん可能です。

複数の借入がある場合はアコムだけでなく、他の消費者金融・カード会社・銀行ローンも同時に整理するのが一般的です。

まとめ

アコムの任意整理は、以前は将来利息0%でまとまるケースが多く見られました。

ただ、現在は取引期間や状況によって条件が分かれやすくなっています。

  • 数年程度の取引では利息が残る可能性があり、1年未満ではほぼ免除されません。
  • 滞納が長引くと遅延損害金が膨らみ、和解条件はさらに不利になります。
  • 借金問題は放置すればするほど選択肢が狭まります。

司法書士からのアドバイス

アコムの任意整理は、利息をカットして返済を楽にするのに有効な方法ですが、以下の点に注意が必要です。

安易に先延ばししないこと

滞納が長引くと遅延損害金や訴訟リスクが増し、任意整理の和解条件が厳しくなることがあります。

早めの相談が解決の近道です。

アコムだけでなく全体の借入状況を見ること

アコムの借入だけを整理しても、他社の返済が厳しければ根本解決になりません。

複数社の借入はまとめて整理するのが一般的です。

任意整理で返済が難しい場合は他の手続きも検討

収入や生活状況によっては、個人再生や自己破産のほうが適しているケースもあります。

無理に任意整理を選ばず、専門家と一緒に最適な方法を選びましょう。

「今のままでは完済の目処が立たない」「毎月の返済が苦しい」と感じたら、まずは専門家に現状を診断してもらうことを強くお勧めします。

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