アコムの過払い金請求ができる条件とリスク【司法書士が解説】

  • アコムで過払い金が発生する条件
  • 過払い金が返金されるまでの期間
  • 過払い金請求の注意点

過払い金が発生する貸金業者は色々とありますが、過払い金請求への対応は業者ごと異なります。

今回は消費者金融大手のアコムの過払い金請求への対応、返金までにかかる期間や回収内容について書いていきます。

参考元:詳細-法テラス

信用情報とは-指定信用情報機関のCIC

目次

アコムで過払い金が発生する条件

アコムで過払い金が発生する条件を教えてください

2007年6月よりも前からアコムから借りていたなら過払い金が発生している可能性が高いです。

2007年7月以降に借入を開始した人の利息は法律内の利息になっているので、過払い金は発生しません。

利息制限法の金利の上限
10万円未満の借入20%まで
10万円以上~100万円未満の借入18%まで
100万円以上の借入15%まで

過払い金は上記の法律以上の利息で返済をしていた場合に発生します。

2007年7月以降は過払い金は発生しない

アコムは2007年の6月に金利を見直しているので、2007年7月以降にアコムと新規契約をした人には過払い金は発生しません。

2007年6月以前から取引をしていた人は法律の制限を超える利息になっている可能性が高いので、過払い金が発生する可能性も高いということになります。

2007年7月以降に「新規」で契約をした人は過払い金が発生しない利息になっています。

ただし、2007年6月以前から取引をしている人の場合は金利が見直されず、高金利のままで取引を行っている人もいます。

過払い金の対象にならず、支払いが難しい場合は任意整理をすることで支払いが楽になります。

返済中でも過払い金は発生する

完済をしていなく返済中の状態でも過払い金が発生することがあります。

過去に法律よりも高い利息で取引があった場合は、借入当初からの利息を法律内の利息だったものとして計算をする⇒引き直し計算をします。

引き直し計算の結果、借入がなくなり過払い金が発生していることがあります。

キャッシュワンとの取引では過払い金は発生しない

キャッシュワンは2009年5月1日にアコムに吸収合併しています。

キャッシュワンは取引当初から法律内の利息だったため、元々がキャッシュワンとの取引だったものは過払い金が発生することはありません。

過払い金の時効に注意

過払い金が発生していても完済から10年経過すると、過払い金は時効になり回収をすることができなくなります。

また、2020年4月1日以降に発生した過払い金は、請求できると知った時から5年経つと過払い金が時効になる可能性があります。

アコムで過払い金が発生する条件

アコムの過払い金請求への対応

アコムの過払い金請求への対応を教えてください

裁判をせず話し合いでの回収の場合は、過払い金の7割~9割程度の金額を1~3か月後の返金となることが多いです。

過払い金の利息まで回収したいとか、話し合いでの和解交渉がまとまらなかった際は裁判をする必要があります。

アコムの和解提案

和解内容
  • 過払い金元金の70~90%
  • 1~3か月後の返金

裁判をせず話し合いで回収をする際は、過払い金の元金の70%~90%ほどの返還に留まります。

仮に100万円の過払い金が発生している場合は、70万~90万円前後での和解の提案がきます。

取引履歴の取り寄せから和解まで1~2ヵ月、和解から1~3か月程で返還されます。

裁判をしないケースでは過払い金の70%~90%ほどの金額を依頼から2ヵ月~5か月ほどで返還されます。

過払い金には年5%の利息も発生しますが、裁判をしないと利息を含めた金額を回収することはできません。

裁判対応

アコムから裁判で回収する場合はどのような対応になりますか?

裁判をして過払い金を回収する場合、争いがなければ半年ほどで過払い金を返金できる可能性があります。

取引の分断等の争いがあると1年以上の時間がかかる場合もあります。

アコムの提案で話がまとまらない時や、利息過払い利息まで回収をする場合は裁判を行う必要があります。

訴訟提起から1ヵ月~2ヵ月後に最初の裁判の期日が設定されて、その後は月に1回のペースで裁判が開かれます。

争いがなければ2回目や3回目の裁判期日ぐらいで、利息まで含めた全額を返還するという内容の和解提案がくることもあります。

依頼から返金までの期間としては、訴訟提起から早くても半年ほど時間はかかります。

一度完済後に再度借入をしている場合は、途中完済時点までの過払い金しか返さない取引の分断を争ってくることもあります。

分断等の取引内容に争いがあってアコムが争ってくる場合は、1年以上の時間がかかることもあります。

過払い金請求をした際に争ってくる点

過払い金請求でアコムが争ってくるのはどのような場合ですか?

取引の途中で完済してる箇所があった場合、取引の分断を争ってきます。

1度でも返済に遅れがあると、遅れがあった以降はすべて遅延損害金利率で計算をするべきという主張もしてくることもあります。

過払い金請求をすると、取引内容によってはアコムが争ってくることがあります。

アコムが争ってくる点
  • 取引の分断
  • 遅延損害金
  • 貸付停止から10年での時効

取引の分断

完済後に再度借り入れを行っていると、途中完済時点までの取引と、再借入れをした後の取引は別の取引(分断)だと争ってくることがあります。

2000年からアコムと取引を開始して2006年に一度完済、2007年からまた借りて最終的に2017年に完済していると

2000年~2006年までの取引を第一取引、2007年~2017年の取引を第二取引とします。

通常は途中完済があっても、2000年から2017年まで通して過払い金の計算をします=これを一連計算と言います。

取引が分断していると第一取引の過払い金と、第二取引の過払い金それぞれ別個に計算することになります。

分断になると一連計算よりも過払い金は少なくなります。

取引が分断して、途中完済から10年以上経っていると、途中完済時点で発生していた過払い金は時効になります。

一般的には第一取引と第二取引の間の空白期間が1年以上あると貸金業者は分断を主張してきます。

アコムは途中完済後に一度契約を解約して再契約後に借り入れをしていると、空白期間にかかわらず分断を主張してきます。

解約をしている場合は、取引履歴に「解約」と記載されています。

遅延損害金

返済期日に返済ができず、遅れがあると遅延損害金というものが発生します。

※遅延損害金は法律で定められた上限金利の1.46倍(18%での取引であれば26.28%)になります。(2010年6月18日以降は20%まで)

通常は遅れた日数分だけ遅延損害金を支払えばその後は通常の利息での取引となります。

しかし、アコムは遅延があった日以降の取引は、全て遅延損害利率で計算すべきと主張してくることがあります。

その主張が認められると、過払い金が発生しない又はかなり減額されてしまうことになります。

この主張はアコム以外にもレイクやアイフルも行ってきますが、きちんと反論していれば遅延損害利率の主張は認められることは少ないです。

貸付停止から10年での時効

支払いの滞納等があると、アコムから新たな貸し付けを止められてしまうことがあります。

複雑な内容になるので省略しますが、事情により貸付が止められているケースで

貸付停止の日から10年以上経っていると、請求時点から遡って10年以上経過している過払い金は時効という主張をしてきます。

貸付が停止されても将来的に貸付が再開される可能性があること、本人に貸付停止の通知がされていないこと等を反論することが必要です。

過払い金請求の流れ

アコムへの過払い金請求の手続きはどのような流れで行われますか?

まずは取引履歴という資料を取り寄せて、過払い金の計算をします。

取引履歴は請求後1か月ほどで送付されます。

計算後、その金額を請求して和解や裁判をして過払い金を回収します。

過払い金請求は以下の流れで行われます。

STEP
取引履歴の取り寄せ

取引履歴は過去の借入日や支払日、借入額や返済額が一覧で載っている書類で過払い金の計算に必要な書類です。

アコムへ受任通知を送付してから取引履歴が届くまでは、2週間ほどかかります。

STEP
過払い金の請求or裁判

取引履歴が届いたら過払い金の計算をして、算出した金額を請求か裁判をします。

STEP
和解or判決

アコムへ過払い金を請求すると、1週間~3週間ほどで和解提案がきます。

70%~90%ほどの金額を和解から1~3か月後に返還するという内容の和解提案が来ます。

STEP
返金

取引履歴取り寄せに2週間ほど、和解までに1~3週間ほど、和解から返金までに1~3ヵ月ほどかかるので

取引履歴取り寄せから計算すると、返還までには2か月~5か月かかるということになります。

取引履歴が届くまでの期間や、過払い金請求に対する和解提案の内容(返還割合や返還までの期間)は貸金業者ごと異なります。

アコムからくる和解提案の内容は依頼をする事務所によっても異なります。

過払い金請求のリスク

アコムへ過払い金請求をする際のデメリットを教えてください

過払い金請求をするとアコムは解約になるので、特にアコムのマスターカードでショッピングを利用している人は注意が必要です。

完済後の過払い金請求ではブラックリストに登録されることはありません。

ただし、アコムが保証している銀行からの借入があり、滞納している状態でアコムへ過払い金請求をするとブラックリストに登録される可能性があります。

デメリット
  • アコムは解約になる
  • アコムが保証している銀行で借り入れがあるとブラックリストに登録される可能性がある

アコムへ過払い金請求するにあたって、銀行借入があったりクレジットカード(ACマスターカード)を利用している場合は注意が必要です。

ブラックリストについて

アコムの借金を完済している人が過払い金請求を行ってもブラックリストに登録されることはありません。

アコムは解約になる

過払い金請求をする会社のカードは解約になるので、過払い金請求をするとアコムのカードは解約になります。

通常は完済後の過払い金請求では、ブラックリスト等のデメリットなく過払い金請求することができます。

しかし、アコムのクレジットカード(ACマスターカード)でショッピングを利用している場合は注意が必要になります。

キャッシングを完済していても、ショッピングリボ等が残っていると完済扱いにならず、過払い金とショッピング残金で相殺されます。

ショッピングの残債よりも過払い金のほうが少額で相殺しきれないと、残債を任意整理することになりブラックリストに登録されます。

銀行保証

銀行のカードローン等では保証会社というものが付きます。

滞納等の返済に問題があると保証会社が銀行への返済を行い、銀行はリスクを負わないようにしています。

アコムが保証会社になっている銀行からの借入がある状態で、アコムへ過払い金請求をする際は注意が必要になります。

アコムが保証している銀行の返済に滞りがなければ、基本的には保証は実行されずに過払い金請求をすることができます。

しかし、過払い金請求時に銀行の返済が滞っていると保証が実行される(代位弁済をされる)可能性があります。

保証が実行されるとブラックリストに登録されてしまいます。

保証が実行されると、過払い金と銀行の残債とで相殺され、残債のほうが多額で相殺しきれなかった分は任意整理することになります。

アコムは銀行のカードローン等の保証会社になっていることが多い会社です。

大手だと三菱UFJ銀行(バンクイック)や、じぶん銀行、その他地銀の保証会社になっています。

アコムへ過払い金するデメリット

まとめ

和解内容
  • 過払い金元金の70~90%
  • 依頼から2~5か月後の返金
デメリット
  • アコムは解約になる
  • アコムが保証している銀行で借り入れがあるとブラックリストに登録される可能性がある

アコムの過払い金請求への対応は消費者金融の中では比較的いい部類に入ります。

完済をしていればブラックリストに登録されることもないので、完済している方は過払い金請求をしても問題になることはほとんどありません。

アコムが保証している銀行からの借入があったり、ACマスターカードを利用していると注意が必要になります。

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