ビューカードの任意整理【返済がどう楽になるか司法書士が解説】

  • ビューカードを任意整理すると返済は楽になる?
  • 任意整理のデメリットを知りたい
  • 任意整理を依頼した後は何をするの?

ビューカードはJR東日本グループが発行していることもあり利用している人も多いカードです。

キャッシングについては2009年3月31日までに契約していた人しか利用できない契約になっています。

支払いが難しくなった時には、任意整理をして利息をカットして元金だけを分割で返済することにより支払いを楽にすることができます。

ルミネカードはビューカードが発行しているので、ルミネカードを任意整理する際はビューカードと交渉を行うことになります。

任意整理への対応というのは貸金業者ごとに異なるので、今回はビューカードを任意整理をするとどのようなメリットやデメリットがあるのかを解説します。

参考元:債務の整理をしたいと考えています。どのような方法がありますか?-法テラス

信用情報とは-指定信用情報機関のCIC

目次

ビューカードを任意整理すると返済はどう変わる

ビューカードの借金を任意整理するとどうなりますか?

ビューカードを任意整理すると、利息は0%になり元金だけを分割で返済していくことになります。

利息がなくなれば返済した金額の分だけ借金が減っていくことになります。

分割払いの回数も60回ほどになり、長期の分割払いになると毎月の返済額も少なくなる可能性が高いです。

ビューカードを任意整理すると
  • 任意整理後の利息は0%になる
  • 分割払いの回数は60回ほど
  • 過払い金が発生している可能性あり

ビューカードを任意整理すると任意整理後の利息は0%になるので、任意整理後は元金だけを分割で返済していくことになります。

分割払いの回数は60回=5年間の分割払いに応じてくれます。

利息がなくなれば返済した金額の分だけ借金が減るため、いつ完済できるのかが明確になり完済までの期間も短くなります。

また、長期の分割払いに応じてもらえるため、毎月の返済額を少なくすることができます。

ただし、利息がなくなって長期の分割払いになると言ってもイメージすることは難しいと思います。

下記で任意整理をしないケースとしたケースで比較します。

任意整理前の返済内容

80万円を利息13.2%で借りて5000円の支払いコースにすると

任意整理をしない場合
完済までに支払う利息の総額15万円以上
完済までの期間5年
毎月の返済額40,000円

残高により返済額が変わりますが当初は毎月40,000円、残高が減れば5,000円の返済になります。

上記の内容で返済していくと、完済までに5年かかり利息だけで15万円以上支払う計算になります。

任意整理をすると

80万円の借入を任意整理して利息0%、60回の分割払いにすると

任意整理をすると
完済までに支払う利息の総額0円
完済までの期間5年
毎月の返済額約13,000円

60回の分割払いだと、60ヶ月=5年で完済できます。

毎月の返済額は80万を分割回数で割ると算出できるので、80万÷60=13,333、約13,000円になります。

任意整理しないケースとしたケースで比較

任意整理前任意整理後
完済までに支払う利息の総額15万円以上0円
完済までの期間5年5年
毎月の返済額40,000円約13,000円

上記の内容では完済までの期間は変わりませんが、毎月の返済の負担を大幅に減らすことができ、利息がなくなることで完済までに支払う総額も減らすことができます

任意整理のメリット

借金の減額や過払い金

ビューカードの借金が減額されたり過払い金が発生することはありますか?

ビューカードから2006年6月30日よりも前からキャッシングの取引をしていると過払い金が発生している可能性があります。

ただしショッピングの取引では借金が減ったり過払い金が発生することはありません。

過払い金は下記の法律の制限よりも高い利息で取引をしていた場合にだけ発生します。

利息制限法の金利の上限
10万円未満の借入20%まで
10万円以上~100万円未満の借入18%まで
100万円以上の借入15%まで

ビューカードは2006年(平成18年)6月30日までは法律の制限を超える利息28.20%で貸し付けをしました。

2006年6月30日よりも前から取引があると、引き直し計算をすることで借金が減額されたり過払い金が発生している可能性があります。

2006年7月1日以降の借入では過払い金は発生しません。

過払い金が発生する可能性があるのはキャッシングだけなので、ショッピング取引では何年前からの取引であっても過払い金は発生しません。

引き直し計算の結果、借金が全てなくなって過払い金が発生している人は任意整理ではなく、過払い金返還について交渉を行っていきます。

50万円の借入がある場合
借金が30万円まで減額されたケース

引き直し計算の結果、借金が30万円まで減った場合⇒減額後の30万円を任意整理して、利息をカットして元金だけを分割で返済することになる。

過払い金が10万円発生したケース

引き直し計算の結果、50万円の借金が全てなくなって過払い金が10万円発生してる場合⇒任意整理ではなく10万円の過払い金請求になる。

ビューカード返済中に過払い金が発生する条件

任意整理するデメリット

ビューカードを任意整理するデメリットを教えてください

ビューカードは解約になります。

また、ブラックリストに登録されるので借金やローンを組んだりすることは難しくなり、他のクレジットカードも解約になる可能性が高いです。

デメリット
  • ビューカードは解約になる
  • ブラックリストに登録される

ビューカードは解約になる

任意整理をする会社のカードは解約になるので、任意整理するとビューカードは解約になります。

ビューカードが解約になるとJREポイントは失効するため、ポイントを貯めている人は注意が必要です。

事前にアプリ等を発行することでポイントは継続して利用が可能です。

ブラックリストに載る

任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されるのでブラックリストに載ることになります。

ブラックリストに載ると審査に影響がでるため、借金をしたりローンを組んだり、新しくクレジットカードを作るのは難しくなります。

クレジットカード会社は定期的に信用情報を見ているので、任意整理をしないクレジットカードも解約になる可能性があります。

ブラックリストへの登録は完済してから5年ほどなので、それ以降は通常どおりの審査を受けることができます。

ブラックリストに登録されていても、現金で生活をしていく分にはあまり影響はありません。

クレジットカードが使用できなくなっても、デビットカードやpaypayを利用して買い物等をすることはできます。

ただし、デビットカードやpaypayではリボ払いは利用できません。

ブラックリストに登録されると
お金を借りることは難しくなる

カードローンやキャッシング等、お金を借りることは難しくなります

ローンを組めなくなる

住宅ローンや自動車ローン、携帯電話やスマホの分割購入も難しくなります

クレジットカードが持てなくなる

ブラックリストの影響を受けて、任意整理をしていないクレジットカードが解約になる可能性があります

ビューカードを任意整理するデメリット

家族に秘密で手続きできる可能性が高い

ビューカードの任意整理は家族に秘密にしたままできますか?

任意整理は自己破産等と比べて必要になる書類も少なく、ビューカードから連絡が来ることもないので家族にバレる可能性が非常に少ない手続きです。

ただしブラックリストの影響には注意が必要です。

任意整理は、家族に秘密にしたまま手続きができる可能性が高いです。

任意整理では、家族の協力が必要な書類の提出を裁判所から求められることはありません。

また、任意整理を依頼した後はビューカードから本人に対して連絡が来ることはないですし、郵便物が届くこともありません。

そのため、自借金があることや任意整理をしていることが家族に知られてしまう可能性は低いです。

ただし、ブラックリストに登録されてクレジットカードが解約になったり、ローンが組めなかったりした際に不審に思われてしまう可能性はあります。

生活費等をクレジットカードで支払っている人は注意が必要です。

任意整理は家族にバレずにできるのか

任意整理の流れ

ビューカードの任意整理の手続きはどのように進んでいくんですか?

まず受任通知という書類をビューカードへ送付して、その後に利息のカットや分割払いの回数の交渉を行っていきます。

依頼から任意整理の交渉が完了して、返済が再開されるまでは3ヶ月~6ヵ月ほどです。

STEP
面談

任意整理を依頼する際は、弁護士や司法書士と面談をする必要があります。

基本的には面談は1度だけです。

STEP
受任通知送付

任意整理の依頼を受けた専門家は受任通知を送付します。

受任通知の送付から一定期間で取引履歴が届きます。

過去に法律の制限を超える利息での取引があると引き直し計算をすることで、借金が減額されたり過払い金が発生することがあります。

STEP
和解交渉

任意整理後の利息のカットと、分割回数の交渉を行います。

STEP
返済再開

任意整理の交渉が終わったら交渉内容どおりに、利息がなくなった元金を分割で返済していくことになります。

任意整理依頼後に依頼者が行うこと

ビューカードの任意整理を依頼した後は依頼者は何をするんですか?

依頼者の人は受任通知が送られた後~任意整理の交渉が終わるまでの間はビューカードへの返済を一旦ストップして積立金を行う必要があります。

返済を止めても連絡が来ることはありません。

専門家と面談をして任意整理を依頼した後は、以下の流れで手続きは進んでいきます。

STEP
ビューカードへの返済を止める

任意整理を依頼した後はビューカードへの返済を止める必要がありますが、返済を止めても督促がきたりすることはありません。

任意整理の交渉をするにあたって、金額を確定させてから交渉をする必要があります。

しかし、返済を続けていると金額が確定しないため返済を止める必要があります。

STEP
積立金を行う

ビューカードへの返済を止めている間、依頼者は専門家に対して積立金を行う必要があります。

積立金は費用の分割払いという意味と、任意整理後に毎月返済をつづけていくことができるかを確認するという意味合いがあります。

積立金ができないと任意整理をしても返済をすることができないと判断されるので、任意整理ができなくなる可能性があります。

積立金ができなかったら、自己破産や個人再生を検討することになります。

STEP
返済の再開

交渉がまとまった後は、その内容どおりに返済をしていくことになります。

依頼から任意整理の交渉が完了するまでは、3ヶ月~6ヵ月ほどです。

返済代行の場合は弁護士や司法書士に、返済代行ではない場合はビューカードへ直接振込むことになります。

任意整理依頼後に依頼者が行うこと

まとめ

ビューカードを任意整理すると
  • 利息は0%になる
  • 60回ほどの分割払い
  • 過払い金が発生する可能性あり
デメリット
  • ビューカードは解約になる
  • ブラックリストに登録される

ビューカードの任意整理への対応は良心的で、利息のカットや長期分割にも応じてくれます。

それによって完済までに支払う総額が減り、毎月の返済を減らしながらも完済までの期間が短くなることがあります。

そのため、返済が苦しいのであれば任意整理をすると返済を楽にすることができます。

また、2006年(平成18年)6月30日よりも前からビューカードでキャッシングしていた人には過払い金が発生している可能性もあります。

任意整理するとカードは解約になり、ブラックリストにも載るので、お金を借りたりローンを組むのは難しくなります。

また、任意整理をしない他社のカードも解約になる可能性があります。

ただし、ブラックリストの影響は任意整理後に完済してから5年間経てばなくなります。

ブラックリストに登録されていても、デビットカードやpaypayを利用して買い物等をすることはできます。

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