任意整理をして良かった|やってよかった人の体験談でわかる判断基準

当サイトの記事はすべて司法書士三浦永二(東京司法書士会所属、登録番号7300号)が執筆しています。

借金返済に悩む方にとって、手続き後の生活がどう変わるのかは大きな関心事です。

実際に任意整理を経験した人の多くは、

  • 督促や取立てが止まり精神的に楽になった
  • 毎月の返済額が数万円単位で減った
  • 返済のゴールが明確になり生活を立て直せた

といったメリットを挙げています。

一方で、「思ったほど楽にならなかった」「ブラックリストの影響が大きかった」と後悔する人もいます。

この記事では、任意整理をして「やってよかった」と感じた人の典型パターンや体験談を紹介し、後悔するケースとの違いを整理します。

参考元:債務整理-東京司法書士会

目次

任意整理は「やってよかった」のか?体験談と後悔しない判断基準

どのような状況なら任意整理をしたほうがいいですか?

滞納している、返済に追われて生活に支障がでている――こうした状況なら任意整理を検討するタイミングです。

  • 滞納・督促が増え、メンタルが限界
    • 任意整理直後から督促停止
  • リボ等で元金が減らない
    • 利息カットにより支払=すべて元金充当
    • 完済時期が見える
  • 返済に追われて家計が苦しい
    • 月額が現実的な水準まで下がる可能性あり
メリット具体的に
督促が止まる電話・郵便が止まり心理的負担が激減
家族バレ・職場バレのリスクも下がる
月額が下がる利息カット+36〜60回分割で
毎月の返済額が下がる可能性が高い
完済時期が見えるリボ等で長引く返済が
おおむね3〜5年で完済へ

体験談

事例A:5社から300万円借入

40代 男性

毎月8万円返してたけど赤字続き…。任意整理で毎月の返済は5万円まで減りました。今は毎月の収支も黒字に戻りホッとしています。

任意整理前の返済額8万円が任意整理後に5万円まで減額。

事例B:3社から180万円借入

40代 女性

滞納気味で家族にバレそうで怖かった…。任意整理後は郵便も電話もすぐに止まりました。子どもの学費の計画を立てることもできそうです。

事例C:4社から280万円借入

50代 男性

利息ばかりで借金が全然減りませんでした。任意整理後は60回の分割払いで5年で完済できると決まったことで気持ちが楽になりました。

事例D:銀行ローンで120万円借入

30代 女性

司法書士から口座凍結されると聞き、預金を別口座に移してから任意整理することにしました。今は毎月の返済額も減って生活も安定しています。

任意整理については以下の記事で詳しく解説しています。

「やってよかった」と「後悔した」の分かれ道

任意整理は万能ではありません。

成功する人・後悔する人の分岐点を理解しておくことが大切です。

やってよかった人の共通点

  • 借金総額に対して返済計画が現実的
    • 毎月の返済額は少し余裕をもった金額にする
  • 督促や取立てを止めたい強い理由がある
    • 精神的負担から解放され「安心感の方が大きい」と感じやすい
  • 数年単位の分割返済を無理なく継続できる
    • 安定した収入があることで、無理なく返済を継続できる

後悔した人の共通点

  • 借金額が少なく、費用倒れになった
  • 業者が36回までしか分割に応じず返済額が高止まり
  • ブラックリスト入りでカードやローンが使えず不便を痛感

任意整理で後悔する原因については以下の記事で詳しく解説しています。

ブラック期間を乗り切るコツ

  • 決済:公共料金・スマホ料金は口座振替またはデビット払いに切替
  • 交通:高速はETCパーソナルカード(保証金方式)で代替
  • 家計:固定費(通信・保険・サブスク)で可能なものは削減
  • 貯蓄:少しづつでも習慣化(完済後の再建が早くなる)

不便への備えができているほど、任意整理後の満足度が上がりやすいです。

詳細は「ブラックでも使えるデビットカード」「任意整理後も使えるスマホ決済」「ETCはどうする?パーソナルカードで代替」を参照。

クイック試算:任意整理後の月額目安

目安式:借金額÷分割回数=任意整理後の毎月の返済見込み額になります。

  1. 任意整理後は36〜60回の分割払いになる可能性が高い
  2. 任意整理後の月額は元金総額を分割回数で割ると算出可能
  3. これと「毎月、返済に充てられる金額」を比べる

任意整理後の分割回数は業者や借入年数等により異なり、36回以下の分割にしか応じない業者もあります。

具体例

  • 借金総額:200万
  • 毎月の手取り額:20万
  • 毎月の支出額:18万
    • 20万-18万=2万円が返済可能額

借金の200万円を任意整理して60回の分割払いになると、毎月の返済額は34,000円ほどになります。

返済にあてられる2万円よりも任意整理後の返済額34,000円のほうが上回っているので、任意整理はできないということになります。

任意整理ができない場合は、個人再生や自己破産を検討する必要があります。

どの債務整理が向いているかについては以下の記事でも詳しく解説しています。

任意整理ができないケースの図解

任意整理の手続きの流れ

STEP
現状ヒアリング・収支表作成
STEP
受任通知(交渉開始通知)送付⇒督促停止
STEP
交渉(利息カット・分割回数36〜60回)
STEP
和解契約の締結⇒返済開始
STEP
返済中の注意点・調整

任意整理の流れについては以下の記事で詳しく解説しています。

  • 銀行系の特記事項:口座凍結をされ預貯金と相殺される可能性があります。
    • 給与振込や引落先の口座を変更する必要があります。

銀行を任意整理する際の注意点等については以下の記事で詳しく解説しています。

よくある質問

任意整理をするとスマホの分割払いはできなくなりますか?

分割購入は難しくなりますが、代わりに一括払い+格安SIMを利用する人もいます。

「通信費も下がって結果的に助かった」というケースも多いです。

任意整理したら生命保険や医療保険に加入できなくなる?

信用情報とは関係がないので加入可能です。

任意整理後、職場にバレることはありますか?

給与差押えに発展しなければ通知は行かないため、通常はバレません。

「督促が止まったことでむしろ安心して働けた」という声が多いです。

任意整理をすると自動車ローンやマイカーローンは使えますか?

ブラック期間中はローン利用が難しいです。

現金購入なら可能です。

まとめ|数字と状況が揃えば「やってよかった」になる

  • 月額が下がる/督促が止まる/完済が見える
    • 多くの人が「やってよかった」と思える手続き
  • ただし、返済に回せる金額<任意整理後の月額なら任意整理はできない
  • 迷ったら、無料相談で試算してもらうこと

司法書士からのアドバイス

任意整理は「借金がある人なら誰でもできる方法」というわけではありません。

実際に相談を受けていると、

  • 借入額に対して収入が少なすぎる
  • 借入からの期間が短くて分割回数が短くなる
  • 本人の生活改善が追いつかない

といった理由で、任意整理だけでは根本的な解決にならないケースも少なくありません。

だからこそ、早めに専門家に相談することが大切です。

  • 「本当に任意整理で解決できるのか」
  • 「個人再生や自己破産の方が負担が軽いのか」
  • 「ブラック期間中の生活をどう乗り切るか」

こうした点を、収支や生活状況にあわせて具体的にアドバイスできます。

借金問題は、放置すると選択肢が狭まり、最終的には破産しか残らないこともあります。

逆に、早めに動けば「任意整理で十分解決できた」「やってよかった」と前向きに感じられる可能性が高まります。

借金の返済が苦しいと感じたら、まずは勇気を出して無料相談を利用してください。

それが、生活を立て直し「やってよかった」と思える一歩目になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次