エポスカードは任意整理に比較的柔軟な対応をする会社です。
利息を0%にしてもらえるだけでなく、60回以上の長期分割にも応じてもらえるケースが多く、毎月の返済負担が大きく減る可能性があります。
- エポスカードを任意整理する際の和解条件
- メリット・デメリット
- 注意すべき影響(ブラックリスト・家賃保証(ROOMiD)など)
上記について、司法書士の実務経験に基づいて解説します。
参考元:任意整理-東京弁護士会
エポスカードの任意整理の基本条件(利息0%・60回払い等)
- エポスカードは任意整理に応じますか?
-
私がこれまでエポスカードと任意整理の交渉を行ってきた経験から言うと、エポスカードはクレジットカード会社の中でも比較的交渉に応じてもらいやすい会社です。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 利息 | 原則0%(将来利息の全額カット) |
| 分割回数 | 60回払いが基本 (事情によっては60回を超える分割に応じてもらえるケースもあり) |
| 対象 | キャッシング・ショッピングリボどちらも可能 |
| 過払い金 | 2007年3月15日以前からのキャッシングは可能性があり |
ただし「誰でも必ずこの条件になる」とは限りません。滞納期間・借入残高・他社の状況によって変わります。
ショッピングの債務整理については以下の記事でも詳しく解説しています。

ゼロファースト時代の借金も任意整理できる
ゼロファーストは2014年にエポスカードに吸収合併されています。
そのため、ゼロファースト時代からの借入もエポスカードとしてまとめて任意整理の交渉ができます。
任意整理のビフォーアフター
実際にエポスカードを任意整理した場合、どのくらい負担が減るのでしょうか。一般的な和解例をご紹介します。
| 項目 | 任意整理前 | 任意整理後 |
| 借入残高 | 50万円 (金利18%) | 50万円 (利息0%) |
| 毎月の返済額 | 15,000円 | 約8,300円 (60回払い) |
| 完済までの利息総額 | 約20万円 | 0円 |
| 完済までの期間 | 約4年 | 5年 |
【事例のポイント】利息カットと長期分割の大きな効果
完済期間は1年延びて5年になりますが、その分、月々の返済額と総支払額の負担は抑えやすくなります。
エポスカードの任意整理では、利息カットと長期分割によって、無理のない返済計画を立てやすくなる点が大きなメリットです。
エポスカードを任意整理した事例
40代 女性毎月の返済が苦しく司法書士の先生に相談したところ、実際に利息を0%にしてもらえました。返済額が下がり、生活に余裕ができたのを実感しています。
デメリットと注意点:事前に把握してほしいこと
任意整理には確実にデメリットがあります。
私が相談者に必ず事前に伝えることをまとめます。
エポスカードは解約になる
任意整理をしたエポスカードは、通常使えなくなります。
公共料金、スマホ料金、サブスク、家賃などをエポスカード払いにしている場合は、事前に支払方法の変更が必要です。
カードに残っているポイントも失効するので、手続き前に使い切ることをお勧めします(ポイントはエポスNetから確認できます)。
メリットとデメリットを比較して進めた事例



メリット・デメリットを事前に理解しておくことが大事です。私は結果的に家計が楽になりましたが、カード解約や信用情報の影響も覚悟して進めました。
ブラックリストへの登録(信用情報への影響)
任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されるため、一定期間は新たな借入やクレジットカード作成が難しくなります。
主な影響は次のとおりです。
- カードローン、キャッシングの新規利用が難しくなる
- クレジットカードの新規作成や更新が難しくなる
- 整理対象にしていないカードも利用停止になることがある
- 住宅ローン、自動車ローン、スマホ分割購入などに影響が出る
この期間中はデビットカードやPayPayなどのスマホ決済を使う生活に切り替えることで、日常の不便さはある程度カバーできます。
デビットカードとスマホ決済については、以下の記事でも詳しく解説しています。
家賃保証
エポスカードは「ROOMiD(ルームアイディ)」という家賃保証を行っています。
通常、家賃保証会社を任意整理すると保証が打ち切られ、退去を求められるリスクがあります。
エポスでは、家賃保証を受けている状態でエポスカードを任意整理しても、保証は継続してもらえる可能性があります。
その際、エポスカードで家賃を支払っていた人は、口座引き落とし等に変更することになります。
賃貸契約については以下の記事でも詳しく解説しています。


手続きの流れ
エポスカードの任意整理にかかる期間は、一般に3〜6ヶ月程度が目安です。
ただし、積立金の進み方などによって前後することがあります。
カード残高だけでなく、家賃保証等も含めて確認します。
依頼後は、原則としていったん返済を止め、取引履歴の開示を待ちます。
利息カットや分割回数を調整し、毎月無理なく返せる条件での和解を目指します。
和解内容に沿って返済を始め、完済を目指します。
任意整理の流れについては以下の記事でも詳しく解説しています。


依頼後に本人がやること
受任後は、原則として直接返済を続けず、案内された方針に従って進めます。
家賃、公共料金、スマホ代、サブスクなどがエポスカード払いなら、別の支払方法に切り替えます。
和解後の返済に備え、返済予定額を目安に積立をしておくと、その後の返済継続がしやすくなります。
積立金とは、和解成立後すぐに返済を再開できるよう、毎月一定額を手元に確保しておくことです。
積立金については以下の記事でも詳しく解説しています。


過払い金の可能性:2007年3月15日より前からの取引が鍵
- エポスカードでは借金が減額されたり過払い金が発生することはありますか?
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エポスカードと、2007年3月15日よりも前から取引をしていたなら過払い金が発生する可能性があります。
2007年3月15日以前からエポスカード(または旧ゼロファースト)でキャッシングをしていた方は、過払い金が発生している可能性があります。
当時は利息制限法の上限を超える金利でキャッシングしていた時期があり、その超過分が過払い金の対象になる可能性があります。
引き直し計算の結果によって対応が分かれる
| 計算結果 | その後の対応 |
|---|---|
| 借金が減った | 減額後の元金のみを利息0%で分割返済 |
| 借金が全部なくなり過払い金が残った | 過払い金の返還交渉に切り替え |
過払い金が発生したケースでは、原則としてブラックリスト(信用情報機関への登録)にはなりません。
手続き中に一時的に登録されることはありますが、完済後の影響は残りません。
エポスカードの過払い金については以下の記事でも詳しく解説しています。


エポスカードの任意整理が向いている人・慎重に判断したい人
向いている人
- 利息負担が重く、毎月返済しても元金がなかなか減らない人
- 利息がカットされ、毎月の返済額が下がれば「確実に完済が見込める」人
- カード解約や信用情報(ブラックリスト)への影響を理解したうえで、早期の生活再建を優先したい人
慎重に判断したい人
- 「利息ゼロ・60回払い」になっても、毎月の返済資金を用意できるか不安な人
任意整理は原則として元金を3〜5年で完済する手続きです。
利息がなくなっても支払いが厳しい場合は、自己破産や個人再生など、別の解決策を検討する必要があります。
「毎月の確実な収支」や「他社を含めた借金全体のバランス」も含めて、現実的な方針を立てていくことが大切です。
和解条件が良くても、毎月の積立や返済が続かなければ、現実的な生活再建にはつながりません。
私は相談時に、条件の良し悪しよりも、「その金額を5年近く無理なく続けられるか」を重視して確認しています。
よくある質問
ゼロファースト時代の借金も任意整理できますか?
できます。
ゼロファーストは2014年にエポスカードに合併しているため、エポスカードにまとめて交渉できます。
任意整理後もエポスカードを使えますか?
使えません。
任意整理した会社のカードは全て解約となり、ポイントも失効します。
エポスカードを任意整理中に他のカードは利用できますか?
任意整理の対象にしなかったカードも、ブラックリストの影響で利用停止になる場合があります。
エポスカードの任意整理はどのくらいの期間で終わりますか?
依頼から和解成立まで3〜6ヶ月が目安です。
まとめ:任意整理を検討すべきか判断する基準
エポスカードは、任意整理で利息カットや長期分割が見込める比較的柔軟な債権者です。
一方で、カード解約や信用情報への影響、ROOMiD利用時の確認など、事前に把握しておきたい注意点もあります。
自分のケースで進めてよいか迷う場合は、チャット・LINE・メールなど記録に残る方法で状況を整理しながら確認するのが安心です。
「自分の場合はどうなる?」「家賃保証があって不安」という方は、お気軽にご連絡ください。