オリコ(オリエントコーポレーション)はカードローンやショッピング利用、さらに自動車ローンや銀行保証でも知られる大手信販会社です。
過払い金請求では元金全額回収できる反面、返金までの期間が長いという特徴があります。
ショッピング残高・自動車ローン・銀行保証の影響でブラックリストに登録されるリスクもあるため、手続きは慎重に行う必要があります。
ここでは司法書士の実務経験をもとに下記について詳しく解説します。
- 過払い金の対象条件
- 時効
- 返金割合
- 返金スケジュール
- 相殺のリスク
【要点まとめ】オリコ過払い金の対象・時効・返金割合と入金時期
- オリコで過払い金が発生する条件を教えてください
-
オリコは2007年4月1日に過払い金が発生しない金利に見直しています。
そのため、2007年3月31日以前から取引があった人だけ過払い金が発生する可能性があります。
- 2007年3月31日以前にキャッシング取引があると
- 過払い金が発生する可能性あり
- 時効は「完済」から原則10年
- または過払い金を請求できることを知った時から5年
- 元金90~100%回収可能だが入金は和解後7~10か月
- 訴訟すれば利息5%も回収できるケースも
- ショッピング残高や自動車ローン残債との相殺に注意
- 銀行ローンの保証でブラックリスト登録の可能性あり
過払い金はキャッシングの取引で、法律で制限されている利息を超えて返済をしていた場合にのみ過払い金は発生します。
借入金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 20% |
10万円以上~100万円未満 | 18% |
100万円以上 | 15% |
参考元:利息制限法
過払い金の仕組みについては以下の記事でも詳しく解説しています。

過払い金がなくても任意整理はできる
過払い金が発生しない人で、返済が難しい状況であれば任意整理をすることができます。
任意整理をすると利息は0%になり、60回程の分割払いになるので毎月の返済額を減らすことができます。
オリコの任意整理については以下の記事でも詳しく解説しています。

オリコで過払い金が発生する人の条件(2007年3月以前のキャッシング)
オリコは2007年4月1日に利息を法定内に見直しました。
- ショッピング利用には過払い金は発生しません
- クレスト・アメニティカードなども対象になる可能性があります
- オリコの提携カードも過払い金の対象になる可能性があります
いつから借りたか確認する方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。

過払い金の時効
- 原則:完済から10年
- または過払い金を請求できることを知った時から5年
過払い金請求には消滅時効があり、長期間放置すると回収できなくなります。
取引の分断
借入の途中で一度でも完済したことがある場合、その時点から時効が進むことがあります。
最後の完済日から数えればまだ時効になっていないと思っていても、途中完済日を基準に時効が成立することがあるので注意が必要です。
取引の分断で時効になっていた実例

オリコを完済したのは5年前でしたが、以前に途中完済があり過払い金は時効にかかっていました。早めに相談しておけばと後悔しています。
過払い金の時効については以下の記事でも詳しく解説しています。


返金割合と入金までの期間|任意交渉と訴訟の違い
- オリコの過払い金請求への対応を教えてください
-
オリコは裁判をしなくても過払い金の元金の返金に応じてくれます。
ただし、返還されるまでは時間がかかり、請求から7ヶ月~10か月ほど後の入金になります。
任意交渉
- 元金90~100%の回収が可能
- 入金は和解成立から7~10か月
裁判をしなくても、過払い金元金を返還してもらえるので、対応は非常にいいです。
ただし、返還は他社に比べて遅めになります。
訴訟をした場合
- 利息(年5%)も回収可能
- 入金まで4~10か月程度
- 争いがあるとさらに長引くことになる
- 判決前に和解提案が来るケースが多い
過払い金には年5%の割合で利息が発生しますが、利息まで回収する場合は裁判が必要になります。
過払い金の利息については以下の記事でも詳しく解説しています。


事前に時間がかかると聞いていた事例



請求から入金まで10か月かかりました。でも事前に司法書士から『オリコは時間がかかります』と説明を受けていたので、不安なく待てました。
ショッピング利用がある場合の相殺|ブラック回避の手順
基本の仕組み
- オリコのカードは解約になる
- ショッピングを返済中に過払い金請求をすると
- 過払い金とショッピング残高が相殺される
- 過払い金がショッピング残高を上回れば差額が返金される
- 残高の方が多いと残債を任意整理扱いとなり
- 信用情報(ブラックリスト)に登録される
オリコのカードは解約になる
オリコへ過払い金請求すると、カードは解約になります。
オリコで公共料金や通信費等、月々の料金の引き落としをしている場合は、別のカードや他の支払方法への変更が必要になります。
オリコのカードが解約になると、貯めていたオリコポイントは無効になるので、事前に利用するべきです。
ケース別シミュレーション|オリコでショッピング利用中
過払い金のほうが多い場合
- 過払い金からショッピングの残高を差し引いて差額が返金される
- 例:過払い金50万円・残高30万円 → 20万円返金
- ブラックリストに登録されない
- 手続き中一時的に登録される可能性はある
残高のほうが多い場合
- 残った借金を任意整理する扱いになる
例:過払い金30万円・残高40万円 → 残債10万円の任意整理 - ブラックリストに登録される
司法書士からのアドバイス
相殺後、残債が残ると任意整理扱いで信用情報に登録されるリスクがあります。
ブラックリストの登録を避けたい場合は、可能であれば完済後に請求するのがベストです。
ブラックリストの影響については以下の記事でも詳しく解説しています。


自動車ローンがある場合の注意点|引き上げのリスク
基本の仕組み
- オリコで自動車ローンを組んでいる場合
- 過払い金は自動車ローン残高と相殺される可能性があります
- 残債が過払い金より多いと
- 車の引き上げやブラックリスト登録のリスクがあります。
ケース別のイメージ
- 残高 < 過払い金
- 過払い金から残高を差し引き、差額が返金される。
- 残高 > 過払い金
- 相殺後の借金を任意整理することになり、ブラックリスト登録される可能性大
- 車が所有権留保されている場合は引き上げのリスクあり。
自動車の債務整理や引き上げについては、以下の記事でも詳しく解説しています。


司法書士からのアドバイス
他社のローンで購入した車は、オリコへ過払い金請求をしても引き上げられる心配はありません。
また、オリコで自動車ローンを組んでいても「ローンはそのままで過払い金だけ返金」という扱いをしてもらえる可能性もあります。
銀行系カードローン等のオリコ保証に関する注意点
基本の仕組み
- 銀行カードローンなどには保証会社がつきます
- オリコはみずほ銀行や地方銀行などの保証会社になっていることがある
リスクが発生するケース
銀行ローンの返済に遅延や滞納がある状態で請求すると、保証が実行され銀行の借入がオリコへ移行する可能性があります(代位弁済)。
リスクが低いケース
銀行ローンを遅れなく返済中なら、過払い金請求をしても保証が実行される可能性は低いです。
司法書士からのアドバイス
- オリコは銀行ローンの保証会社になっていることがある
- 請求のタイミングによっては信用情報へ影響する可能性がある
- 銀行返済に遅延がある状態での請求は危険
- 銀行カードローンなどの借入がある場合は
- 完済後に過払い金請求を行うのが最も安全
銀行の債務整理の注意点については以下の記事でも詳しく解説しています。


過払い金請求の流れ
オリコに過払い金請求をする際は以下の流れで行います。
- オリコへ開示請求を行う
- 1か月ほどで開示される
- 借入・返済の全履歴を確認できる
- 過払い金の計算に必須
- 請求書を送付し、任意での和解交渉を開始
- 返金額や支払時期で折り合わなければ裁判に進む
- 和解では返金額・時期を正式に合意
- 裁判の場合も和解になることが多く、判決まで行くことは少ない
- 和解や判決で決定した金額が振込まれる
- オリコの場合、任意交渉だと入金は7〜10か月後が目安
過払い金請求の流れについては以下の記事でも詳しく解説しています。


よくある質問(FAQ)
過払い金請求をするとオリコカードの再契約はできなくなりますか?
過払い金請求をした金融機関とは、今後しばらくは新規契約やカード発行が難しくなります。
他社カードの審査には影響しません。
オリコで過払い金が発生しているか自分で確認できますか?
取引履歴を取り寄せて計算ソフトやExcelで引き直し計算をすれば確認可能です。
計算方法に不安があれば専門家へ依頼するのが確実です。


オリコのキャッシング利用が古く、契約書が残っていない場合でも請求できますか?
取引履歴を取得できるので契約書がなくても問題ありません。
開示された履歴をもとに請求できます。
オリコの提携カード(百貨店カードや提携ガソリンカード)も対象ですか?
発行元がオリエントコーポレーションであれば提携カードでも過払い金請求の対象となります。
まとめ
オリコは他の会社と比べて過払い金をきっちり返金してくれますが、返金が非常に遅いのが特徴的です。
また、ショッピングで利用をしている場合や自動車ローン、銀行の保証会社等注意すべき点は多いです。
司法書士からのアドバイス
時効の管理はプロに確認を
過払い金請求には時効があり途中完済の有無や取引履歴の分断などで時効の起算点が複雑になるケースも多いです。
自己判断せず、専門家に確認をするのが安全です。
ブラックリストを避けるための戦略が重要
ショッピング残高・自動車ローン・銀行保証など、状況によっては信用情報に傷がつくリスクがあります。
請求前の準備で安全に進められるケースがほとんどです。
交渉と裁判のバランスを見極める
オリコは任意交渉でも元金全額回収できますが、入金時期が遅いのが特徴。
裁判で早期回収や利息加算を狙う方が有利なこともあります。
個別事情に応じたアドバイスを受けるのがおすすめ
借入状況・返済履歴・保証会社との関係など個人差が大きいため、早い段階で専門家へ相談すると、より安全かつ確実な回収ができます。