過払い金請求でいつから借りたかを確認する方法4つを司法書士が解説

当サイトの記事は、 司法書士 三浦永二(東京司法書士会/登録番号7300号) が執筆・監修しています。

「いつからの取引だったのか覚えていない」「当時の書類も捨てたので何も残っていない」

過払い金が発生しているかどうかは、借り始めた時期でほぼ決まります。

覚えていなくても、書類が残っていなくても、借入時期を調べる方法はあります。

この記事のポイント

判断の基準
借り始めた時期で決まり、2007年頃までの取引が中心
調べる順番
書類 → 電話 → 取引履歴の順に確認する
業者名不明
信用情報で分かるが、契約終了から5年を過ぎると記録が消えている
時効の期限
完済から10年を過ぎると請求できない
依頼する場合
取引履歴は司法書士が取り寄せるので、自分で調べなくてよい
目次

過払い金は借り始めた時期で判断する

いつから借りていると過払い金が発生しやすいですか?

2007年頃までに借り始めた消費者金融やカードのキャッシングは、過払い金が発生している可能性が高いです。

2008年以降に借り始めた取引は、一部の業者を除き、ほとんど対象になりません。

まずは借り始めた時期を確認することが、過払い金請求の出発点になります。

対象になる時期の詳しい線引きや、グレーゾーン金利の仕組みは次の記事で解説しています。

借入時期を自分で確認する方法

いつから借りていたか覚えていない場合は、どうすればいいですか?

書類が残っていれば書類で、なければ業者への電話や取引履歴の取り寄せで確認できます。

1 手元の書類を探す

契約書・カード・利用明細・通帳に、最初の借入日や引き落とし日が残っていないか確認します。
日付が2007年頃までなら、過払い金が発生している可能性があります。

2 業者に電話で聞く

書類がなければ、借りていた会社に電話して契約日と当初の金利を尋ねます。
電話では答えない会社もあります。

3 取引履歴を取り寄せる

2007年頃までの取引と分かったら、取引履歴の開示を請求します。
借入と返済の全記録が届き、過払い金の計算に使えます。

手元の書類で確認する

契約書や利用明細に最初の借入日や契約日が書かれていれば、それが借入時期です。

カードの有効期限は借入開始日そのものではありませんが、カードを作った時期の目安になります。

口座引き落としで返済していた場合は、通帳の引き落とし日から、その日より前に取引があったことが分かります。

ただし、通帳からはキャッシングかショッピングかを区別できません。

ショッピングの支払いは過払い金の対象になりません。

60代 男性

自宅を整理していたら、昔のカードや明細が見つかりました。記載された日付を見て、司法書士に依頼をすることにしました。

電話で確認する

借りていた会社のカスタマーセンターに電話すると、契約日や当初の金利を教えてもらえることがあります。

当初の金利が利息制限法の上限(年15〜20%)を超えていれば、過払い金が発生している可能性があります。

電話では本人確認があるので、氏名・生年月日・当時の住所などを答えられるようにしておきます。

ただし、電話では答えず、取引履歴の請求を案内する会社もあります。

その場合は、取引履歴の取り寄せに進みます。

取引履歴を取り寄せる

貸金業者に取引履歴の開示を請求すると、借入と返済がすべて記録された書類が届きます。

請求は電話・Web・郵送のいずれかで、受付方法は業者によって違います。手数料もほとんどの業者で無料です。

業者には開示が義務づけられているため、請求して断られることはありません。

取引履歴の開示義務の根拠

最高裁平成17年7月19日判決
貸金業者は、債務者から取引履歴の開示を求められたときは、特段の事情がない限り、開示する義務を負います。
貸金業法19条の2
債務者や債務者だった人は、貸金業者に帳簿の閲覧・謄写を請求できます。
業者は、権利行使の調査が目的でないことが明らかな場合を除き、拒めません。

取引履歴が届いたら、借入日・返済日・借入額・返済額をもとに引き直し計算を行います。

計算する際は、キャッシングとショッピングを混ぜないこと、途中完済や再借入を見落とさないことが重要です。

業者名が分からないときは信用情報で確認する

CICやJICCに本人開示を請求すると、登録されている会社の名前と契約日をまとめて確認できます。

取引履歴は1社ずつ取り寄せる必要がありますが、信用情報なら借りていた会社を一度に洗い出せます。

ただし、契約終了から5年を過ぎた取引は記録が削除されているため、昔に完済した会社は出てきません。

開示には手数料がかかるので、金額は各機関のサイトで確認してください。

どこからの借入だったかを確認する方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。

借入時期と一緒に完済時期も確認する

過払い金はいつまで請求できますか?

最後の取引(完済)から10年で時効になり、請求できなくなります。

借入時期と合わせて、いつ完済したかも確認しておいてください。

60代 女性

1社が時効になっていましたが、まだ完済から10年以内の会社については、しっかり返金してもらえました。時効を知っておけばと後悔しました。

調べきれないときは司法書士に相談する

借入時期が分からなくても、司法書士に依頼できますか?

依頼できます。依頼先が業者から取引履歴を取り寄せて、借入開始時期を確認します。

借入時期が分からないまま、書類がないままでも相談できます。

相談したほうがよいケース

  • 書類が全く見つからない
  • 借りていた会社が合併・名称変更している
  • 借入先が複数あり、自分では整理できない
  • 完済から10年が近づいている
50代 女性

自分ひとりでは調べきれずに困っていました。司法書士さんにお願いしたら、面倒な履歴の取り寄せから請求手続きまで全部サポートしてもらえました。

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