任意整理をやってよかった返済が楽になったパターンを司法書士が解説

任意整理は利息を0％にしてもらい、元金だけを分割で返していくことになるので、毎月の返済の負担を少なくすることができる手続きです。

支払いが厳しくなってきたら任意整理を検討すべきですが、どういった状況の人なら任意整理で支払いが楽になり、やってよかったと思えるのか？解説していきます。

参考元：債務の整理をしたいと考えています。どのような方法がありますか？-法テラス

任意整理をするべき状態の人とは

どのような状況なら任意整理をしたほうがいいですか？

返済を滞納してしまっている人や借金の返済のために借金を繰り返す、自転車操業の状況ならばすぐに任意整理をしたほうがいいです。

滞納はしていないけど毎月の返済が厳しいとか、利息分だけしか支払いができていない人も任意整理を検討するべきでしょう。

上記のような状況なら任意整理を検討すべきです。

借金の返済を滞納している

借金の返済を滞納していると貸金業者からの督促が頻繁に来ますし、遅延損害金がつくので借金もどんどん膨れ上がっていきます。

督促が来れば借金をしていることと、滞納していることが同居している家族にバレてしまう可能性があります。

また、返済ができないままでは裁判になって給与の差し押さえ等をされることもあります。

給与を差し押さえされると裁判所から会社へ通知が届くので、借金の支払いができてないことを会社に知られるので注意が必要です。

債務整理を行えば貸金業者からの督促も止まるので、それだけでも気持ちの上では大分楽になるでしょう。

返済が出来ていない状況ならばすぐに債務整理をすべきです。

自転車操業になっている

借金を返すために借金を繰り返していれば、借金は増え続けるだけで完済することはできません。

自転車操業であっても早い段階ならば任意整理で解決ができる可能性があります。

自転車操業を続け借金が膨れ上がってしまうと任意整理では返済が難しく、自己破産をするしか選択肢がなくなってしまいます。

キャッシングの借入枠がなくなったので、代わりにショッピングのリボ払いを利用して月々の返済を行っているのも自転車操業の状況と言えます。

キャッシングだけでなく、ショッピングのリボ払い分も任意整理を行うことができます。

自転車操業の状況ならば、早めに債務整理をするべきです。

利息しか払えず元金が減らない

収入から支出を差し引くと余裕がなく、利息の返済しかできない・・・これでは借金は減らないので、いつまでも払い終えることはできません。

任意整理で利息を0％になれば、支払えば支払った分だけ元金が減るので完済までの期間は短くなりますし、いつ完済になるのかも明確になります。

ショッピングのリボ払いで、利息しか返済ができず元金が減らないと悩んでいる人も同様です。

ただし、任意整理をしたとしても利息だけの支払いよりも月々の返済額が多くなることがあります。

任意整理後の毎月の返済額の捻出ができない人は、自己破産等を検討するべきです。

毎月の返済が苦しい状況

毎月の返済が苦しくて、生活を切り詰めてなんとか返済を行っているような状況の人も任意整理を検討すべきです。

ただし、任意整理にはブラックリストに登録されるというデメリットもあります。

今は返済が難しくてもボーナスが入る予定がある等で、今をしのげば問題なく返済ができるような人は任意整理を行う必要はないでしょう。

今月の返済ができなくても、来月以降は返済できるのであれば、まずは借入先に少しだけ返済を待ってもらえないか相談をするべきです。

任意整理ができないこともある

任意整理は誰でもすることができますか？

任意整理は返済が難しい状況の人が行うものなので、問題なく返済ができる状況の人は任意整理をすることはできません。

また、任意整理をすると利息はなくなりますが、元金は分割で支払う必要がある手続きなので、任意整理後の毎月の返済額を支払っていけることが任意整理ができる条件になります。

会社や取引内容にもよりますが、任意整理後は元金を36回～60回払いになる可能性が高いです。

借入額を36～60で割って任意整理後の毎月の返済額の目安と、手取り額より生活に必要な金額を引いて返済に充てられる金額を計算します。

毎月の返済額よりも、返済に充てられる金額の方が上回れば任意整理が可能ということになります。

返済額はギリギリの金額で設定してしまうと、不測の事態があればすぐに支払い不能に陥ってしまうので少し余裕を持った金額で設定すべきです。

任意整理に応じない会社もあり、分割回数も会社により異なるので詳しくは弁護士や司法書士に確認すべきです。

まとめ

滞納している、自転車操業になっている、毎月利息までしか返済できない、支払いが難しい状況なら早めに任意整理を検討すべきです。

このような状態の人は任意整理をすることで、返済が楽になる可能性が高いです。

支払いが厳しいのに、自転車操業を繰り返せば借金はさらに増え、任意整理をしても返済ができなくなります。

任意整理ができなくとなると、自己破産しか方法がないという状況になる可能性があります。

弁護士や司法書士に相談をするのは勇気がいることだと思います。

しかし、多くの事務所が債務整理の相談は無料で行っているので、返済が難しい状況でしたらまずは相談してみることをおすすめします。